蓮のつらつら考える事。


by spiaggia_corrente
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神宮輝夫先生の講演会

銀座教文館で開かれた神宮先生の講演会に行って参りました。
始まる前に先生が主催者の方に、3時半まできっちりしゃべればいいのね、
質問する時間がなくていいの?と訊ねてらっして、
その訊き方がとても謙虚で、
大・大先生なのにね、お笑いになったお顔も年上の方なのにかわいらしい。
アーサー・ランサムと物語世界という題で講演してくださりました。

ランサムが本を世に出し始めたエドワード時代の説明から始まって、
ーーー王冠の捨ててマダム・シンプトンとの恋をとった王様の時代です、
イギリスはそれまでは貧困を悩み続けていたのがエドワード時代、それに続くビクトリア時代と世界一の帝国となり、富が蓄積され穏やかな世の中となっていきました。---

児童文学的には、まずはピーターパンからくまのプーさんの時代。
ーーー社会や政治の問題に目を向けなくてもすむ、穏やかで豊かな時代。純粋に一生懸命に自分のモチーフのランドマークを打ち立てることができました。---

次に来たのが子供の本の中にも社会主義意識が盛り込まれていった時代。
ーーー大恐慌スペイン戦争等政治的にも経済的にも大動乱、実際の世界が暗くなって来てしまった時代。ーーー

この世界が暗くなり、社会性の強い話が子供の本にまで出てきて、たとえば貧困や働く子供がえがかれていた時に、ランサムが発表し始めたのは湖沼地帯で船を浮かべる一昔前のビクトリア時代の子供たちの話。
そこには政治も暗い世の中も顔を出さない。
ランサムは物語はある瞬間をとどめて記録することと表現している、アーサー・ランサム全集にはそのままのこどもたちの生活が書かれている。
それは①幼年時代の体験を物語にしたもの。(自伝を読むと羨ましいほど幼年時代に楽しい体験をしてます)②大人になってからの体験③ロマンスの伝統の三系列に分けられる。

そのほかにランサムの初期の創作・評論の話ピーターパンの話ランサムは独創性を重視した話など、先生が残り5分ですね、とおっしゃったときは月並みな表現ですが一時間半が早い!と思いました。

先生が訳された本で「アーサーランサム ロンドンのボヘミアン」はあの頃の文壇の内側がわかる、いろんな作家がぼこぼこ出てきて、今読んでも面白いのお勧めにつられて買いました。

本当にすばらしい企画でナルニア国に感謝です。
次回は「中川季枝子さんと動物・妖精ファンタジー」7月9日だそうですよ。
受付締切は6月25日だそうです。
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by spiaggia_corrente | 2007-06-10 21:19 |