蓮のつらつら考える事。


by spiaggia_corrente
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『ぼく、牧水』

「アカデミズム」とか「知そのもの」といった、なけれはないでかまわないけど、あればあったでおもしろい。必死になることを強制されないが、必死になるだけの価値がありそうな
のっけからこんな素敵な文章を目にしたら読まずにはいられません。
本屋さんで見つけた『ぼく、牧水』俳優堺雅人と歌人であり若山牧水記念文学館館長であり堺さんの恩師でもある伊藤一彦さんとの対談集。

読み進めれば、堺さんのとらえている詩人歌人の言葉に対しての解釈、たとへば「詩歌でうたわれるかなしさは、僕がもっているかなしさと、材料はおなじだけれど、詩人の手によってみがかれたために、具体的な事情をはなれ、かなしさそのものになっています。」云々の箇所やそれに続く密度の高いコトバを楽しむのはエネルギーがいる、が味わってみるとおもしろい。などはまさにその通りとおもいました。


俳優、堺雅人を特別好きというわけではありません、ですからこの本を読むまで彼が雑誌に連載をしていたことも知りませんでした。
俳優としての堺雅人は特に好きではなくとも文章家の堺雅人はいいですね。
今度は『文堺雅人』も読んでみたくおもいました。

肝心の牧水はどうかというと、大学生の頃、信州大学へ進学した高校時代の同級生を訪ねて松本へ行った時に信大生がよくいく「しづか」という飲み屋さんへ連れて行ってもらったこと、
そこには、
白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけり
の歌が掲げてあり、みんなで牧水だねと盛り上がったことを覚えています。


こちらの本も牧水をさかなにしての飲みながらの対談集です、矢張り牧水には酒が似合うのでしょうか。
とてもおもしろく読ませて頂きました。
ただ短歌を読む時の区切れの問題などはもう少し詳しく対談していただきたかった。
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by spiaggia_corrente | 2011-05-14 17:01 |